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【今だから空冷エンジンでしょう!!!!!!Part148】

最終更新日2022/08/04
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 いつもプレステージのポルシェ大好きブログをご覧頂き

誠にありがとうございます。

猛暑が続いたと思えば、今度は大雨と安定しない日が

続いておりますが、如何お過ごしでしょうか。

そんな中、一台の車輌が入庫しました。

内容は、車にブレーキが掛かった状態になり前に進まない

との事。

外から見ると、ブレーキランプが付きっぱなしに

なっておりますので、ペダルが何らかの異常で戻っていなのでは

と思い、ペダル周りを調べてみます。
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原因は、直ぐに分かりました。

ブレーキペダル、クラッチペダルの根元の部分に錆が進行しており

ペダルが戻らなくなっておりました。

車が製造されてから、約30年経つので高温多湿の日本では

保管場所によっては、車内に湿気が溜まってしまう事もあります。

車にとっては、非常に過酷です。

しかし、ブレーキが掛かりっぱなしでは前に進みませんので

早速、正常に動くようにします。
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空冷ポルシェはペダルがオルガン式で、下から生えております。

早速ペダル一式を取り外し、分解します。

パッと見ただけでも分かるよう、ありとあらゆる所に錆があります。

まずは、一つ一つのパーツの錆落としから始めます。

これをしっかりやっておかなければ、また錆を呼んでしまいます。
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ペダルの軸の部分を、軽く錆取りをしてみます。

この軸がペダルをスムーズに、押したり戻したりするものなので

錆を落としても、傷などが有ったら使えなくなってしまうので

交換になってしまいます。

今回は、大きな傷などはありませんでしたので更に綺麗に錆落とし

を行い、再使用します。
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軸と受けは金属の為、スムーズに動かす為に間にブッシュを

挟ませております。

そのブッシュを取り外しましたが、随分と茶色いです。

何らかの劣化は、あると思いますので新品パーツを

発注します。
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新品のブッシュが届きました。

手前が新品になりますが、全然色が違いました。

本来のブッシュは、真っ白な様です。

茶色いブッシュは、長い時間を掛けて

他の金属の錆が付着しこの様な色になってしまったようです。

これは、もう交換するしかありません。
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ペダルを支えるボードも、かなり錆が進行しております。

今回分解したパーツの中で、一番錆が酷いかもしれません。

こちらも、丁寧に錆を落とします。

しかし、これだけ大きなパーツの錆を落としただけで

終わらせてしまいますと、早い段階で錆が戻ってきて

しまいますので、再塗装を行います。
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錆をしっかりと落とし、下地処理を行い、再塗装

を行います。

塗膜を作るのは、錆を防ぐ事になりますので重要です。

塗装する色は、特に指定は無く何色でも構わないのですが

普段見える部分でも無いので、色で冒険する訳でも無く

無難に黒く塗装を行います。
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全てのパーツの錆取り、再塗装を行いましたので再度組付けます。

車体に取付ける前に、各部がちゃんとスムーズに動くか確認を行います。

問題無く動きましたので、これから車体に取付けます。

今回は、明らかにブレーキペダルが戻りませんでしたので

分かりやすかったですが、中には微妙に戻りが悪い等でブレーキが

掛かっているのを気付かずに走っている方もいらっしゃいました。

特に、ティプトロニック車の方が気が付きにくいようです。

ブレーキが少しぐらい掛かった状態では、車は走れてしまいます。

しかし、ブレーキパッドとローターは無駄に使用してしまいます。

その様な無駄を無くすためにも、定期的な車輌チェックを

忘れずに。

それでは、また。