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いつもプレステージのポルシェ大好きブログをご覧頂き
誠にありがとうございます。
猛暑が続いたと思えば、今度は大雨と安定しない日が
続いておりますが、如何お過ごしでしょうか。
そんな中、一台の車輌が入庫しました。
内容は、車にブレーキが掛かった状態になり前に進まない
との事。
外から見ると、ブレーキランプが付きっぱなしに
なっておりますので、ペダルが何らかの異常で戻っていなのでは
と思い、ペダル周りを調べてみます。
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原因は、直ぐに分かりました。
ブレーキペダル、クラッチペダルの根元の部分に錆が進行しており
ペダルが戻らなくなっておりました。
車が製造されてから、約30年経つので高温多湿の日本では
保管場所によっては、車内に湿気が溜まってしまう事もあります。
車にとっては、非常に過酷です。
しかし、ブレーキが掛かりっぱなしでは前に進みませんので
早速、正常に動くようにします。
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空冷ポルシェはペダルがオルガン式で、下から生えております。
早速ペダル一式を取り外し、分解します。
パッと見ただけでも分かるよう、ありとあらゆる所に錆があります。
まずは、一つ一つのパーツの錆落としから始めます。
これをしっかりやっておかなければ、また錆を呼んでしまいます。
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ペダルの軸の部分を、軽く錆取りをしてみます。
この軸がペダルをスムーズに、押したり戻したりするものなので
錆を落としても、傷などが有ったら使えなくなってしまうので
交換になってしまいます。
今回は、大きな傷などはありませんでしたので更に綺麗に錆落とし
を行い、再使用します。
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軸と受けは金属の為、スムーズに動かす為に間にブッシュを
挟ませております。
そのブッシュを取り外しましたが、随分と茶色いです。
何らかの劣化は、あると思いますので新品パーツを
発注します。
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新品のブッシュが届きました。
手前が新品になりますが、全然色が違いました。
本来のブッシュは、真っ白な様です。
茶色いブッシュは、長い時間を掛けて
他の金属の錆が付着しこの様な色になってしまったようです。
これは、もう交換するしかありません。
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ペダルを支えるボードも、かなり錆が進行しております。
今回分解したパーツの中で、一番錆が酷いかもしれません。
こちらも、丁寧に錆を落とします。
しかし、これだけ大きなパーツの錆を落としただけで
終わらせてしまいますと、早い段階で錆が戻ってきて
しまいますので、再塗装を行います。
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錆をしっかりと落とし、下地処理を行い、再塗装
を行います。
塗膜を作るのは、錆を防ぐ事になりますので重要です。
塗装する色は、特に指定は無く何色でも構わないのですが
普段見える部分でも無いので、色で冒険する訳でも無く
無難に黒く塗装を行います。
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全てのパーツの錆取り、再塗装を行いましたので再度組付けます。
車体に取付ける前に、各部がちゃんとスムーズに動くか確認を行います。
問題無く動きましたので、これから車体に取付けます。
今回は、明らかにブレーキペダルが戻りませんでしたので
分かりやすかったですが、中には微妙に戻りが悪い等でブレーキが
掛かっているのを気付かずに走っている方もいらっしゃいました。
特に、ティプトロニック車の方が気が付きにくいようです。
ブレーキが少しぐらい掛かった状態では、車は走れてしまいます。
しかし、ブレーキパッドとローターは無駄に使用してしまいます。
その様な無駄を無くすためにも、定期的な車輌チェックを
忘れずに。
それでは、また。
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