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【今だから空冷エンジンでしょう!!!!!!Part65】

最終更新日2018/03/19
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いつもプレステージのポルシェ大好きブログを

ご覧頂きまして誠にありがとうございます。

各地で桜の開花宣言を聞く度に、春になったんだなぁと

実感する今日この頃ですが如何お過ごしでしょうか。

本日、写真に載っている物は何でしょうか。

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これは、C.D.Iになります。

写真の物は930ターボに付いていたものですが、

911SC等もこれを使用しております。

このC.D.Iが装着されているポルシェでエンジンが掛からなく

なった場合、疑わなければならない部品の一つです。

そして、これがエンジンの掛からない原因と

診断されてしまう事が多い部品でもあります。
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このC.D.Iは、車にとってどんな役割を果たすのでしょうか。

通常、ガソリンエンジン車は点火方式で爆発し

エンジンを動かします。

その点火は、電気を使いますが現在殆どのガソリン車は

バッテリーの電圧が12ボルトになります。

しかし12ボルトのまま、点火プラグに電気を送っても

電圧が弱すぎてガソリンが爆発しません。

そこで、点火プラグの前にイグニッションコイルを置き

そこに12ボルト電圧の電気を流し、電磁誘導作用を使い

数百ボルトまで昇圧させてプラグへ電気を流し

ガソリンを点火、爆発させます。
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しかし、イグニッションコイルだけでは問題も出てきます。

エンジンを高回転まで回すと、イグニッションコイル自体が

抵抗になってしまい電圧が低下してしまうのです。

ポルシェは、スポーツカーでありエンジンは基本的に

高回転型です。

イグニッションコイルだけでは、エンジン本来の性能を

発揮出来ません。

そこで、考え出されたのがC.D.Iになります。

これは、バッテリーからの12ボルト電圧をまずC.D.I装置に

送り、この中の昇圧回路によって200ボルト位の電圧を

作ります。

この200ボルトの電圧を、一気にイグニッションコイルへ

流すのでイグニッションコイルはより高い電圧を発生させ

高回転時の抵抗がある時でも、安定した点火を

行う事が出来ます。

しかし、高い電圧を一気に流すC.D.I装置になりますので

点火時間が非常に短く、高回転時は良いのですが低回転時に

失火してしまい、不完全燃焼となってしまうデメリットも

ありますが、そのデメリットを補うぐらい魅力的な装置に

なります。

その後は、そのデメリットの解消したM.D.I等もありますが

それはまた別の話となります。
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今回は、このC.D.Iが機能しなくなりエンジンが

掛からなくなってしまいましたが、蓋を開けて見ましたら

修理などは行われた形跡もなく、エンジン掛からなくなる

定番の一つと言われても、考えて見ましたら40年位

高電圧を生みながら使用し続けてきた訳で、

逆に丈夫なのでは?とも思えます。

しかも蓋には、ゴムのパッキン等がある訳ではなく

四隅にネジ止めされているだけです。

熱を逃がす為なのかは分かりませんが、これでは湿気を

防ぐことは出来ません。

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このC.D.I、

水を掛けては勿論いけませんが、湿気も駄目な筈です。

それなのに、蓋を閉めても・・・・・隙間が有ります。

しかも、高温に晒されるエンジンルームに設置されている。

これで、40年間使用出来たのですから大したものです。

恐るべき装置です。

それでは、また。