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いつもプレステージのポルシェ大好きブログを
ご覧頂きまして誠にありがとうございます。
各地で桜の開花宣言を聞く度に、春になったんだなぁと
実感する今日この頃ですが如何お過ごしでしょうか。
本日、写真に載っている物は何でしょうか。
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これは、C.D.Iになります。
写真の物は930ターボに付いていたものですが、
911SC等もこれを使用しております。
このC.D.Iが装着されているポルシェでエンジンが掛からなく
なった場合、疑わなければならない部品の一つです。
そして、これがエンジンの掛からない原因と
診断されてしまう事が多い部品でもあります。
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このC.D.Iは、車にとってどんな役割を果たすのでしょうか。
通常、ガソリンエンジン車は点火方式で爆発し
エンジンを動かします。
その点火は、電気を使いますが現在殆どのガソリン車は
バッテリーの電圧が12ボルトになります。
しかし12ボルトのまま、点火プラグに電気を送っても
電圧が弱すぎてガソリンが爆発しません。
そこで、点火プラグの前にイグニッションコイルを置き
そこに12ボルト電圧の電気を流し、電磁誘導作用を使い
数百ボルトまで昇圧させてプラグへ電気を流し
ガソリンを点火、爆発させます。
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しかし、イグニッションコイルだけでは問題も出てきます。
エンジンを高回転まで回すと、イグニッションコイル自体が
抵抗になってしまい電圧が低下してしまうのです。
ポルシェは、スポーツカーでありエンジンは基本的に
高回転型です。
イグニッションコイルだけでは、エンジン本来の性能を
発揮出来ません。
そこで、考え出されたのがC.D.Iになります。
これは、バッテリーからの12ボルト電圧をまずC.D.I装置に
送り、この中の昇圧回路によって200ボルト位の電圧を
作ります。
この200ボルトの電圧を、一気にイグニッションコイルへ
流すのでイグニッションコイルはより高い電圧を発生させ
高回転時の抵抗がある時でも、安定した点火を
行う事が出来ます。
しかし、高い電圧を一気に流すC.D.I装置になりますので
点火時間が非常に短く、高回転時は良いのですが低回転時に
失火してしまい、不完全燃焼となってしまうデメリットも
ありますが、そのデメリットを補うぐらい魅力的な装置に
なります。
その後は、そのデメリットの解消したM.D.I等もありますが
それはまた別の話となります。
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今回は、このC.D.Iが機能しなくなりエンジンが
掛からなくなってしまいましたが、蓋を開けて見ましたら
修理などは行われた形跡もなく、エンジン掛からなくなる
定番の一つと言われても、考えて見ましたら40年位
高電圧を生みながら使用し続けてきた訳で、
逆に丈夫なのでは?とも思えます。
しかも蓋には、ゴムのパッキン等がある訳ではなく
四隅にネジ止めされているだけです。
熱を逃がす為なのかは分かりませんが、これでは湿気を
防ぐことは出来ません。
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このC.D.I、
水を掛けては勿論いけませんが、湿気も駄目な筈です。
それなのに、蓋を閉めても・・・・・隙間が有ります。
しかも、高温に晒されるエンジンルームに設置されている。
これで、40年間使用出来たのですから大したものです。
恐るべき装置です。
それでは、また。
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