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いつもプレステージのポルシェ大好きブログをご覧頂きまして誠にありがとうございます。
最近、日が落ちると寒くなっていよいよ冬が始まると言った感じですが如何お過ごしでしょうか。
ドライブするには良い気候である事は確かです。
そんな中、今回も空冷ポルシェ起こりうる様々な症状をご案内致します。
まずはこの写真。エンジン関係ではございません。
パワーウィンドウスイッチになります。
左が未使用品の新品で、右はスイッチレバーが動かなってしまった物です。
消耗品という訳ではないのですが、このパーツ意外と壊れてしまうのです。
写真のようにスイッチの付け根の部分が折れて動かなくなります。
樹脂パーツなので、強度が足りないのでしょうが、
新たにパーツを発注しても同じ物が来てしまいます。
お出かけの際に万が一、スイッチが壊れ窓が開かなくなったり、
閉まらなくなったりすると大変なので、何か怪しい感じのスイッチは
早めの交換を、大丈夫と思っても予備として一つ持っておくと安心です。
このパーツを長く持たせるコツは、スイッチの上下は強引にではなく
垂直に優しく押す事です。斜めに力を掛けるのは良くありません。
スイッチのご確認をお勧め致します。
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次の写真は、964モデルになります。
右側のサイドスカートを取り外しております。
写真の真中でエンジンオイルを抜いている所がサーモスタットになります。
これは964だけではなく、930も993も付いております。
このオイルサーモスタットは、右リアタイヤ前にあります。
このサーモスタットの役割は、エンジンオイルを
フロントオイルクーラーまで運ぶオイルホース手前にあり
オイルが冷えている内はオイルクーラーでオイルを冷やしても
あまり意味が無いので弁を閉じ、オイルクーラーにオイルを
行かせないようにします。
そして、オイルが熱くなってきたら弁を開きオイルクーラーに
オイルを流し冷却します。
このサーモスタットが正常に動いていれば、
オイルは一定温度以上上がる事はありません。
しかしオイルが熱くなってきたのに
このサーモスタットが開かず、
オイルクーラーまで熱いオイルが行かなかったとしたら、
油温はどんどん上がり、最悪の場合はオーバーヒートを起こしてしまいます。
サーモスタットの構造は比較的シンプルで、
丸い穴の中にスプリングと本体が入っております。
本体にはグリスが入っており熱によって膨張すると弁が開く構造に
なっております。
これが正しい作動なのですが、空冷ポルシェは20年選手になります。
年月が経つとこのグリスが漏れてしまい固着してしまう場合があります。
そうすると、オイルが流れるのを妨げてしまい油温が上がりますます。
この様に、油温が上がるのには訳がございます。
逆にサーモスタットが開いたままで固着してしまう場合もあります。
こちらは、常時オイルクーラーにオイルが流れているので気付かない場合がございます。
空冷エンジンはエンジンオイルが命になります。
定期的な点検をお勧め致します。
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次の写真はオイルクーラーとクーリングファンになります。
右フロントフェンダー内部に納まっております。
油温が上がりサーモスタットが開きますと
エンジンオイルはこのオイルクーラーに流れます。
オイルクーラーにはクーリングファンが付いており、
油温が上がればクーリングファンが回り冷やすので
全ての物が正しく作動すれば、オーバーヒートと言う事はまず起こりません。
しかし964・993タイプより古いタイプの空冷ポルシェの場合は、
オイルクーラーはフロントに付いているのですが、
クーリングファンが付いていない車両も多々あります。
これらの車両は、走っていればオイルクーラーに空気があたり
油温を下げますが、止まってしまうと空気は当たりません。
渋滞等で止まった状態が長く続くと、油温はどんどん上がります。
では、964・993タイプではどうでしょうか。
これらのタイプはオイルクーラーにクーリングファンがついておりますので
全て正常に作動すれば、油温が一定以上上がる事はありません。
964・993タイプで油温が一定以上、上がってしまう 場合
クーリングファンが回っていない、もしくは回っていてもレジスターの故障により
油温によってファンの回転数をハイ・ロー切り替える事が出来ていない可能性があります。
これも楽しいドライブの妨げになってしまいますので、
今まで、レジスターの交換等、記憶にない方は一度正しく作動しているか
点検しておくと安心でしょう。
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この写真は、運転席下のペダル周りになります。
空冷ポルシェは、他の車種とは違いペダル類がオルガン式となっており
足元から生えてきております。
しかもこの写真のブレーキペダルとクラッチペダルの位置関係は、
ブレーキペダルが奥に入ったままになっております。
常にブレーキが利いた状態なのです。
これでは、車を前に進めたくても進みません。
何でこの様な事になってしまったのでしょうか。
良く見ますと何やら、ペダルの根元に錆の様なものが見えます。
空冷ポルシェはモデルによっては、20年以上経つ車両も多々ございます。
フロア下は只でさえ湿気が溜まりやすい場所です。
そんな中にある、ペダルですしカーペットにも隠れてしまう場所ですので
乗らない、あまり動かさないと言った車輌は特に湿気やすい場所なのでしょう。
根元が錆付き、動かなくなってしまったと思われます。
これでは、楽しいドライブに行けません。
ペダルに何やら渋さを感じたりする方は、お早目の点検をお勧め致します。
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最後の写真は、Kジェトロニックになります。
930ターボ、964ターボ系にお乗りの方はご存知かと思いますが、
大量の燃料を送り込む燃料噴射装置になります。
普段はインタークーラーに隠れておりますので
なかなか直に見る事は無いと思いますが、
930・964ターボはこれで燃料を送り
圧倒的な走行性能を発揮しているのです。
では、何故このKジェトロを今回取り上げたかと言いますと、
このKジェトロの構造は非常にシンプルで、
左側にあります円盤みたいなものがあるところを、シリンダーに送る空気が通ります。
そして、その空気が通る量に応じて円盤が下に押されます。
円盤の下は梃子になっており、円盤が下に下がると
右側の燃料を送る弁が開き各ピストンに燃料が供給されます。
構造が単純な為、信頼性は高いのですが
稀に乗らない車に出るのですが、乗らないが為に燃料を送る弁が
固着してしまい、動かなくなってしまう場合がございます。
そうなりますと、アクセルを踏んで空気を沢山送っても弁が固着している為
燃料が供給されず吹け上がらないという症状が出ます。
弁が全く開かないと空気も送れませんので、エンジンも掛からなくなってしまいます。
こうなりますと、一度Kジェトロを分解して弁がスムーズに動く様にしなければなりません。
この様に空冷ポルシェならではという症状は他にもございます。
また空冷911ポルシェは、34年もの間生産されてきました。
そして、最後の生産から既に17年が経っております。
人間に例えるとどうでしょう?
993は40代、964は50代、930に至っては60代?そんな感覚ではないでしょうか。
50代60代の方が、いきなりマラソン大会や陸上競技に何の準備も無く出る事の結果は
火を見るより明らかです。
50代60代で競技に挑む方は、普段から練習鍛錬を怠っていないと思います。
空冷ポルシェも同じです。
ドライブを楽しんで頂くためにも、定期的な点検整備をお勧め致します。
それでは、また。
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