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こちら 空冷エンジン 整備工場 その58

最終更新日2014/09/12
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いつもプレステージのポルシェ大好きブログを

ご覧頂きまして誠にありがとうございます。

近頃、局地的な大雨等も降り天気がなかなか予測出来ません・・。

そんな中、今回は空冷ポルシェで誰にでも起こりえる

マイナートラブルを再度ご案内させて頂きます。

まずは、写真にも載せておりますタイヤの偏摩耗になります。

空冷ポルシェの場合、タイヤの内側が減ります。

車高を下げている方がより減りやすいです。

外側だけを見て、まだタイヤの溝が有ると思ってはいけません。

タイヤは唯一、路面と接している物です・・。

ここは、今一度確認して頂きたいところです。
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次はこれです・・。

ステアリングラックです。

ここからのオイル漏れは、誰もが経験した事のある出来事かもしれません。

これを放置し続けますと、パワステオイルが無くなり

ステアリングが重くなり、最終的にはパワステポンプの空回りにより

焼き付いてしまう恐れが有ります・・。

そうなってしまいますとコストが嵩みますので、事前に対応する事になります。

新品パーツですと、大変高価なものですのでリビルトパーツか

オーバーホールにて修理を行います。

パッと見ただけでは症状は分かりませんが、オイル漏れによって

パワステオイルが減ると、ハンドルを切った時に後ろにある

パワステポンプから唸るような音が出ます。

その音が聞こえたら・・、要注意です。
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次はエアコンが弱くなる・効かなくなる現象です・・。

原因の一つにエバポレーターからのガス漏れがあります。

写真は964から取り外しました、エバポレーターになります。

ガス漏れが起きていなくても、写真の様にコアの部分に埃等が付着し

詰まってしまってもエアコンは効かなくなります・・。

またこの埃が時間を掛け腐食しエバポに穴を開けてしまう場合もございます。

964モデルも993モデルも使用しているエバポは一緒です。

只、この現象は964モデルの方が多い様な気がします・・。

993モデルにはエアフィルターが付いておりますが・・、

964モデルにはございません。

故に964モデルは埃をダイレクトに吸ってしまいエバポに付着してしまうからと

思われます。

これはエアコンが効かなくなってからの対応となると思います。
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この写真は、ファンベルトを回しているプーリーです・・。

ベルトは外しております・・。

写真でも分かります様に、ベルトの掛かる部分が錆ついております。

このままベルトを取り付けてもベルトは回ります・・。

しかし、プーリーが錆びたまま回し続けますと、錆がベルトを傷つけ

ベルトを切れやすくしてしまいます。

錆を取り除くのが最善の策です・・。

これは雨水等が掛かる為に錆びてしまうのですが、

よく社外のウィング等を取り付けておりますと、ダクトの部分から

ダイレクトにプーリーが見える場合がございます。

この場合は、雨水もダイレクトにプーリーに掛かると言う事になりますので

錆びやすくなります。

対策としては何かプレート等でカバーを取り付け

直接雨水が掛からない様にするという事になります。


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最後の写真は、パワステポンプのプーリー部分になります。

これはエンジン右バンク前に装着されております。

こちらの付け根の部分からオイルが漏れだしますと・・、

この下にあるヒートエクスチェンジャーにオイルが掛かり

熱せられ煙を吹きます・・。

タペットカバーからのオイル漏れと似た症状が起こります。

只こちらは、オイルポンプを回しているベルトにもオイルが付着してしまう為

ベルトが切れやすくなる等、より多くの不具合が発生します・・。

エンジンの奥の部分にあるので、随時目視で確認するのは大変かもしれません。

何かリフトアップされる際に確認して頂ければと思います。

勿論、右バンクから煙が出てきましたら、タペットカバーからの

オイル漏れと同時にパワステポンプの部分の点検も行って頂ければと思います。

このマイナートラブル編はまだまだ続きます・・・・。

それでは、また・・・。