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こちら 空冷エンジン 整備工場 その18

最終更新日2012/04/16
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 いつもポルシェ大好きブログをご覧いただきまして

誠にありがとうございます。

桜も咲き、春になったなと実感する今日この頃ですが

如何お過ごしでしょうか。

まだ、日が落ちると肌寒いですがようやく季節も変わったようです・・・・。

これからのシーズンはドライブに最高の時期になります。

走りたくてウズウズしていた方も多いかと思います・・・・・。

そんな中、1台993がいらっしゃいました・・・・・。

何かハンドルを切ると、

後ろの方でモーターみたいな物がが唸る音が聞こえるとの事・・・・、

早速エンジンフードを開けると

パワステオイルタンクにオイルが入っていない・・・・・・・・・、

何か嫌な感じがするのでリフトに上げて見ました・・・・・・。

写真はフロントの下回りになります。

ステアリングラック付近が何やらオイルの漏れた後が・・・・・・。

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外したフロントアンダーカバーを見てみますと・・・・・・。

オイルの跡が・・・・・・・、

結構な量です・・・・・・。

ステアリングラックのオイル漏れ確定です・・・・・・。

早速修理を行います。

ステアリングラックは部分パーツが出ず、ASSY交換が基本なのですが

そんな事をしていたらお金が幾らあっても足りません・・・・・・。

リビルトパーツかオーバーホールで対応します・・・・・。

今回はまだオイル漏れが出始めたばかりでしたので、

オーバーホールで対応します・・・・・・・・。
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ステアリングラックのオーバーホール中、

他の部分も点検しようとホイールを外してみますと・・・・・・、

いきなり見つかりました・・・・・・・・。

フロントショックからオイルが漏れております・・・・・・。

これでは正しい減衰力を発揮できません。

見つけてしまった以上、ショックの交換をお勧めします・・・・・・。

しかし、ショックからのオイル漏れは

お客様からのご用命ではありません。

この様な状態でも、走りを楽しめたのですから・・・・・、

これが新品に変われば・・・・・・・。

また、新たな空冷ポルシェの魅力に気付く事と思います・・・・・。
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そして・・・・、ショックを外してみました・・・・・・・。

よく見ると、ブーツもちぎれており

ラバーブッシュに至ってはは何処かにいなくなっておりました。

このままですと見た目も、本来の走りも楽しめないので

新品と交換します・・・・・・・。
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早速届きました新品のショックです・・・・・。

今回は純正では無く、ビルシュタインの純正対応のショックで

交換です・・・・・・。

やはり新品のショックは綺麗で良いです。

これを見ているだけで、何か速く走れるような気がしてきます・・・・。

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取り外したショックに付いていました、純正スプリングを

新しいビルシュタインショックに付け替えて見ました・・・・・。

何か・・・・、良い感じです・・・・・。

ヘタっていないせいか、新品は大きく見えます・・・・・。

ヤル気を感じさせます・・・・。

きっと良い仕事をしてくれるはずです・・・・・。

そして・・・・・、取付けようとしたところ・・・・・・・。
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ふと・・・、外したブレーキローターに目が行きました・・・。

そして気が付きました。

このローター・・・・・・、えらく摩耗してないか・・・・・・・。

気になりだすと、もう止まりません・・・・。

お客様に連絡を取り、ローター交換の手配をかけます・・・・・・。

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そして、届いた新品ローター・・・・・・・。

何の汚れもクスミもなく、輝いております・・・・・・。

ここら辺のパーツはもう・・・・・・、消耗品です・・・・・・。

摩耗してたら決断の時です・・・・・・。

止まる性能は、何においても最重要です。

見栄えの為だけではなく、機能・性能の為にも・・・・・・、

ここで迷いは禁物です・・・・・・。
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ここまで来たら、もうブレーキパッドも減っているような気が・・・・・・・、

もう交換しかありません・・・・・・・。

と言う訳で新品パッドと交換です・・・・・・・。

何か・・・・・、足回りが殆ど新品になってしまったような・・・・・・・。

これで、新車の時の乗り味が再現できたでしょうか。

この様に、初めはハンドルを切ると後ろから音がするというご用命から

結果色々な事が分かりました・・・・・。

空冷ポルシェも、もう20年選手です・・・・・・。

交換・修理を行わなければならないところもございます。

しかし、よーく考えてみて下さい・・・・・。

20年も前の車なのにパーツは揃いますし、交換・修理を行えば

現代の車に負けないポテンシャルを発揮します・・・。

これは空冷ポルシェの基本設計が20年・30年先を行っていた証です。

周りの車がようやく追いついてきたかな?と言う感じです・・・・・。

本来なら「いぶし銀の様に・・・・」と言った表現で表すような

古き良き時代の車だね・・・・、で終わるところが、

未だに第一線で活躍中です・・・・・・。

そんな空冷ポルシェのドライブを楽しむ為にも、定期的に整備を行い、

交換時期・消耗品のパーツは減ってしまったり、傷んでしまったら

交換して空冷ポルシェ本来の走りを楽しんで頂ければと思います。

まだまだ・・・、若い者には負けませんよ・・・、空冷ポルシェは・・・・。

それでは、また・・・・・・・・・・。