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いつも、プレステージのポルシェ大好きブログを
ご覧いただきまして誠にありがとうございます。
おかげさまで、【今だから空冷エンジンでしょう】も
Part20を迎える事になりました。
今後も、空冷ポルシェの魅力を余すことなくお伝えできるよう
更新してまいりますのでよろしくお願いいたします。
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そして、今回のお題は写真に載せております部品です。
ナットです・・・・・・・。
ナットはナットでもホイールナットになります・・・・・。
空冷ポルシェはボルトではなくナットでホイールを固定します。
そのナットの材質が鉄ではなくアルミなのです・・・・・・。
社外製のナットではアルミ製の個体はありますが・・・・・・・、
純正品となりますと・・・・・・・、まず見かけません。
では、何故空冷ポルシェはアルミのホイールナットを採用したのでしょうか?
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一つは、軽いこと・・・・・・。
これは、スポーツカーにとって非常に重要な事だと思います。
どのメーカーも、車両の軽量化には苦心していると思います。
車体の材質を工夫して軽くしようとしたり・・・・・、
装備を省いて軽くしようとしたり・・・・・、
方法は色々あるとは思います。
そんな方法の一つに、ホイールの軽量化もあります。
どのメーカーもホイールの軽量化は行っております。
では、何故そのホイールを固定するナットは鉄のままなのでしょうか?
折角、軽量化を目指すのであればトコトン拘るべきです。
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鉄ナットとアルミナットを重さを比べてみますと、
一個の重量差は、約30gほどです・・・・・・・。
たかだかこれだけとお思いかもしれませんが、
一本のホイールを5個のナットで固定しますのでホイール1か所あたり
約150gの軽量化になり、
ポルシェは4輪車ですので150×4=600で
600gもの軽量化になるのです。
しかも諸説ございますが、バネ下重量の軽量化は、
バネ上の軽量化より7倍〜12倍と言うではありませんか!!!
それで計算をしますと、ナットがアルミ製ですと
約4.2kg〜7.2kgのバネ上重量の軽量化と同等となります。
4.2〜7.2kg軽くしようとするとかなりの苦労があります。
それをナットだけで達成する・・・・・・・。
他のメーカーもやればいいのに・・・・・、と思うのは私だけでしょうか?
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それと、空冷ポルシェのホイールナットがアルミの理由は・・・・・・、
これは私の個人的な思いでもあるのですが、
ハブスタッドを守る為なのではないかと・・・・・・・・。
ナットによってホイールを締めつける車両は、
当り前なのですがハブからハブスタッドなるネジが飛び出ております。
このネジにナット締めつけてホイールを固定します。
何の問題も無く、取り付けが行われている場合は
ナットがアルミでも鉄でも何の問題も無いと思います。
しかし締めつけ作業の時、手違いが起きてしまいネジ山に
何らかの損傷が発生してしまった場合、
ハブスタッドはどの車両も例外なく鉄です(勿論空冷ポルシェも)。
そして、ナットも鉄の車両ですと鉄と鉄の強度は同じですので、
ネジ山が損傷する場合、スタッドとナットは同時に損傷します。
しかしナットがアルミですと、アルミと鉄では形状が同じですと
強度はアルミの方が劣るので鉄のスタッドより先に
アルミのナットのネジ山が損傷します。
弱いと言われてしまえばそれまでですが・・・・・・・、
これによってハブスタッドは守られるのです。
ナットの交換は簡単ですが、
ハブスタッドの交換は・・・・・・・・・・・・、
ハブを分解してスタッドを打ち変えなければなりませんから・・・・・・。
どちらの損傷が、時間とコストが掛かるか・・・・・・・・。
これは、言わずもがなです。
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アルミナット・・・・・・・・。
確かに強度では、鉄に劣る部分もあります。
しかし、何故ポルシェはアルミナットを使い続けたのでしょうか。
鉄とアルミでは、アルミの方がコストが掛かります。
しかしそのコストを掛けてでもアルミに拘り続けたのは、
軽さを求めるなど、ポルシェとしての理念があったと思います。
911がデビューした60年代からアルミナットを使う・・・・・・。
しかも30年以上も一貫して使い続ける・・・・・・・。
こんなメーカーは、他にはなかなか見る事が無いと思います。
皆さんも是非、
空冷ポルシェを見かけたらホイールナットをご覧になってみて下さい。
写真の鉄のナットとは違う、味のあるアルミナットが付いていますので。
それでは、また・・・・。
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