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いつもプレステージ、ポルシェ大好きブログをご覧いただきまして
誠にありがとうございます。
今年の夏もやはり暑く・・・・・、
暑いを通り越して痛いと言うか・・・・、とにかく酷暑です。
あまりの暑さに、身の危険を感じてしまった方も
いらっしゃるかもしれません。
そんな、人に優しくない日々ですが如何お過ごしでしょうか?
なかなか、車に乗らない方もいらっしゃるとは思いますが、
暑さに負けずドライブを楽しんで頂ければと思います。
そんな中、今回のテーマはこちらになります。
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これが何だかお分かりになりますでしょうか?
エンジンオイルでは御座いません。
ミッションオイルでもATFでもございません。
そう・・・・、これはブレーキフルードなのです。
ポルシェのブレーキシステムは、世界最高性能とよく称えられます。
たしかに、圧倒的な制動力・耐フェード性・コントロール性
どれをとっても世界一級品の性能を誇ります。
ブレーキローター・キャリパー・パッドどれも
他のメーカーの追随を許さないものです。
そして、ポルシェをお乗りの方もブレーキ関係に
拘っている方は多いと思います。
しかし、意外な盲点なのがブレーキフルードなのです。
ローターもチェックする、パッド残量も気にする、
しかしフルードは・・・・・・・、意外に気にしない人が多いようです。
確かにパッと見た目、よほど残量が減ったや変色した等が
無い限り、まだ使えるのかどうかは目視では分かりません。
そこが落とし穴なのです。
どんな高性能なブレーキシステムを搭載しても
ドライバーが止まりたい時に、ブレーキペダルを踏みそれを
ブレーキに伝えるのは、このブレーキフルードなのです。
逆に言えば、このフルードが悪くなると
折角の高性能ブレーキも性能を発揮出来ず、
宝の持ち腐れとなってしまいます。
では、このブレーキフルード、どういう物かをご説明させて頂きます。
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まず、このブレーキフルードのフルードとは、『液体』という意味です。
良く車に使う液体は、エンジンオイル等オイルという言葉を
良く耳にします。確かにブレーキオイルと言われる場合もありますが、
オイルとは『鉱物油』の事を指しますので、
ブレーキに使われる液体は『グリコール系』が主流になりますので、
オイルではなくブレーキフルードと呼ぶのが正しい呼び名と言えるでしょう。
そのブレーキフルードにはDOT規格なる性能の基準があります。
大きく分けると、
DOT3 ドライ沸点205℃以上、ウエット沸点140℃以上
DOT4 ドライ沸点230℃以上、ウエット沸点155℃以上
DOT5 ドライ沸点260℃以上、ウエット沸点180℃以上
これが性能ランクの基本となります。
一般的な車は、DOT3及びDOT4規格が適用されます。
ポルシェはDOT4規格になります。
そしてドライ沸点とウェット沸点なる記載がありますが、
乾いた沸点と濡れた沸点・・・・・、良く意味が分かりませんが
ブレーキフルードはこれが重要なのです。
先程、出てまいりましたブレーキフルードの主流『グリコール系』
これは、吸湿性が高く湿気を吸うと沸点が下がるという代物です。
しかも、自然に湿気を吸います。置いとくだけで性能が低下するのです。
ドライ沸点とは湿気の吸っていない状態の性能、
ウエット沸点とは湿気を吸った時の性能・・・・・・・なのです。
しかし、すぐに湿気を吸収してしまうのでドライ沸点を
維持しているのは、ほんの僅かな期間と考えなければなりません。
ですので性能判断は、ドライよりもウェット沸点を基準にした方が
良いかもしれません。
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それを踏まえてDOT3とDOT4のウェット沸点を見てみましょう。
DOT3 ウェット沸点140℃以上
DOT4 ウェット沸点155℃以上
となります。
140℃と155℃・・・・・・・、パッと見、温度は高いと思います。
しかし良く考えてみて下さい。車のブレーキは
ブレーキローターをブレーキパッドで挟み摩擦し抵抗させ車を止めます。
その時に、摩擦熱が発生するのです。
つまり、良く止まるブレーキ程より熱を発生させるという事なのです。
そして、思い出してみて下さい・・・・・・。
良くテレビで放送されているF1やGTレースのシーンで、
車がブレーキングする際、ブレーキローターが熱によって
真っ赤になっているのを・・・・・・・。
さすがにレースの様な、発熱は無いにしろチョットしたワインディングや
サーキット走行で、フルブレーキングを繰り返したら・・・・・・・、
140℃と155℃・・・・・・、
何か・・・・それ位の温度になるような気がしませんか?
沸点を超えてしまったら・・・・・、当たり前ですが沸騰します。
沸騰すると気泡が発生します。しかもブレーキホース内にです。
こうなると、いくらブレーキペダルを踏んでも気泡が邪魔をして
圧力が上手く伝わらず弱い制動力しか得られない非常に危険な状態になります。
これが、教習所でも習いますベイパーロック現象なのです。
この現象は、やはり経験したくないものです。
大切に保管しても、ガンガン走っても、ブレーキフルードは
自然劣化します。
ブレーキ性能は車の命綱です。
大惨事になる前に・・・・・、定期的なフルード交換をお勧め致します。
ちなみにこの写真のAte スーパーブルーレーシングなる
ブレーキフルードは標準的なフルードの薄い黄色ではなく
その名の通り、青いフルードです・・・・・・・。
今回触れておりませんDOT5とこのや
このブルーレーシングの事は、次回にご案内させて頂きます。
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