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いつもプレステージ・ポルシェ大好きブログをご覧いただきまして
誠にありがとうございます。
おかげさまで、今だから空冷エンジンでしょうもPART12を
迎えることができました。
そんなこんなで回数を重ねてまいりましたが、
今回の内容は空冷ポルシェに標準で取り付けられていた
ショックアブソーバーについてお話をさせて頂ければと思います。
意外と、ポルシェは純正標準ショックを公表しておりません。
話に聞く所ですと、やれ何処何処のメーカーが標準だと言うことは
時々耳にします。
しかし、皆意見が違うところが面白いと思います。
そこで、そんな話の中で名前の挙がったメーカーを順不同に
ご案内させて頂ければと思います。
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まずは、モンロー・・・・・・。
モンローと聞きますと、何故か敬遠する方もいらっしゃいますが、
その歴史は古いのです。なんと1926年に
モンローオートイクイップメントカンパニーは世界初の
ショックブソーバーになるモンローショックエリミネーター(衝撃除去機)
を発明、さらに3年後の1929年!!!!には
現在のショックアブソーバーの原型となる
ダブルアクションタイプ(伸び縮み双方に働く)を開発しました。
モンローの歴史は、タイヤポンプメーカーから始まっています。
1916年、当時青年実業家だったオーガスト・F・マイヤーは、
タイヤポンプの
製造会社ブリスクブラストマニュファクチュアリングカンパニーを
創設しました。これがモンローの始まりなのです。
その後、モンローはアメリカ国内だけではなく、ヨーロッパを皮切りに
世界各国へ拠点展開を行い、各国自動車メーカーに純正部品を供給する
世界最大のショックアブソーバーメーカーなのです。
モンロー・・・・・・、恐るべし・・・・なのです。
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続きましては・・・、ザックス/ボーゲです。
ザックスは1895年に創業されます。
自動車が生まれる前に創業しております!!!!!
初めは精密ベアリング製造会社でした。
その後、1897年自転車用トルペードハブを開発、
今では誰でも当たり前に使っているペダルを漕がない間でも
車輪が回転するシステムです。
その後、ザックスはショックアブソーバーの開発も行います。
今のザックスで思い浮かぶのは純正OEM部品メーカーというイメージですが、
ザックスが初めてメーカー指定の純正ショックを供給したのが、
フォルクスワーゲン タイプ1(ビートル)なのです。
その後もヨーロッパメーカーを中心にショックを供給し
メルセデスベンツのレベライザー、ポルシェのシュポルトマジック、
フォルクスワーゲンのツインクラッチ(DSG)などの技術もザックスが
提供しております。
そして1993年ポルシェやBMWのショックで有名な
“ボーゲ”を傘下に収めます。
このザックスもOEMシェア、
ヨーロッパNO.1 世界NO.2の実力です。
このメーカーもまた、凄いのです・・・・・・・!!!
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続きましては、コニになります。
創業は1857年。これまた自動車が生まれる前の創業です。
オランダで馬具!!!や馬車具!!!の製造をしていたコニ社は、
1932年に自動車用ショックアブソーバーの製造を開始。
馬車に代わって自動車がヨーロッパで台頭し始めた時期です。
以降は特にヨーロッパで高い評価を獲得。
現在では、ランボルギーニ・ガヤルドやムルシェラゴ、
マセラティ・クワトロポルテや3200GT等、
数々のスポーツカーに純正ショックアブソーバーとして採用されています。
またコニの技術力は自動車用以外の分野からも注目され、
フランスの超特急「TGV-Duplex」や
アメリカの大陸横断鉄道「Amtrak Superliner」等のサスペンション、
さらに橋梁用のダンパーとしても採用されています。
1958年よりコニはF1へショックアブソーバーの供給を行っており、
フェラーリをはじめとするトップチームも採用し(F1のコニ)と
呼ばれております。
また、コニと言えば、減衰力調整ダンパーと言うのがあります。
これは、1950年に世界に先駆けてコニが開発した技術です。
このメーカー、特にヨーロッパではスポーツカーやモータースポーツで
採用されている人気者です。
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最後にご案内するのは、ビルシュタインです。
日本では、一番認知度が高いかもしれません。
創設は1954年。ハンス・ビルシュタインは、
フランスのド・カルボン博士の考案したガス封入式ダンパーの原理を
数々の開発実験を経て実用製品化に成功。
1957年、実用化されたガス封入式単筒ダンパーは
メルセデス・ベンツに採用され、
その高性能に対する評価を不動のものとしていったのです。
ビルシュタインの歴史は、他のメーカーに比べその社歴は短いです。
しかし、日本での認知度は非常に高く、実際ショックを交換する際
ビルシュタインを指名する方は多いのです。
これは、日本の自動車メーカーも特定グレードの車種に、
ビルシュタインダンパーを採用し、
それを大々的に謳っていることが多いのも
一因と思われます。
日本では、スポーツカーに採用されているので
スポーツショックのイメージが強いのですが、
ヨーロッパなどでは、メルセデスベンツのサルーンにも
採用されているので、スポーツ専用という訳ではございません。
認知度ナンバー1のメーカーです。
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このように、パッと思いつくメーカーだけを
ご案内させて頂きましたが、
ショックアブソーバーという、
自動車を走らせるのに必要なパーツの一部です。
しかし、それを製造しているメーカーには色々な歴史があり、
また規模も個性も違います。
それが面白くもあり、悩ましくもあります。
ショック一つで、車の走りが良くも悪くもガラッと変わってしまいます。
プレステージでは、そんな走りを良くしたいお客様の為にオリジナルの
サスペンションキットを開発・販売も行っております。
(気になる方は、是非プレステージ・パーツリストまたはブログを
ご覧ください。)
自動車というものは・・・・・、一つのメーカーだけ出来あがるものでは
ございません。まさに総合力なのです。
それが、車を面白くしているのです。
次回は、また話題を探してまいります。
よろしくお願いいたします。
ちなみに、最後の画像はと申しますと・・・・・・・・、
鉄道の車体間ダンパーです・・・・・・・。
図太いです・・・・・・。あしからず・・・・・・・・。
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